とるにたらないものもの

著者/江國香織
集英社
\ 1200

物事はすべて あるがままで すでに 凝縮されている
絶妙に溶け合う60の記憶とことば

 ずっと探していてやっと見つけた江國香織さんのエッセイ。いろいろな “もの” に対する思いを書いたエッセイです。普段、自分が何気なく通り過ぎてしまったり、気にも留めていないもの達が絶妙な言葉で書かれています。毎回、江國さんの作品を読むたびに『この人の文ってカッコいいな〜』と思う。「どこが?」と聞かれるとうまく言葉に表せないのだが『カッコいい』のである。どこか突き放した感じのする文や、時には『ドキッ』とするような自分の心を見透かしたような鋭い文。そして、誰にも媚びていない文。そのどこかに自分は『憧れ』のようなものを感じているのかもしれないです。そして、この作品は一つ読む度に“もの”に対する新しい見方を教えてくれるような気がしました。『みどり色の信号機』や『輪ゴム』、『大笑い』のことなど、「そうそう、自分もこんなことを思ったことがある!でも、どう表現すればいいのかわからない」と思っている事を江國さんはスッと表現してくれた気がします。

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